開運☆紅水晶
「…ヴィーナ」
ぽつりと復唱する相手に、そこにあった立て看板を指差して
「ほら、ローズクォーツってヴイーナスの石とか書いてあるし…さ?
そこからちょっと取ってみたんだけど…」
言い訳みたいにモゴモゴ言ってみたけど、私が指した看板を見もせずにつっ立っている。
…気に入らなかったのかな。
やっぱりヴィーナスって『愛の女神』だし。
女神から取るって駄目だったかなぁ…
う、よく分かんない。
もー、さっきまでは元気に振る舞ってたのに。
いきなり真顔止めてよね。
「どう…かな。
っていうか、嫌なら嫌ってハッキリ言って欲しいんだけど…」
私が歯切れ悪く言うと、相手は髪を揺らして首を横に振った。
揺らして、というか振り乱して。
そしてバッと顔を上げた。
頬が紅潮している。
色白な肌を隠す桃色の長髪、そこから真っ赤な頬と見開いた瞳が覗く。
綺麗な瞳はきらきらと強いピンクに光っていた。
こんな色してた、っけ。
ぽかんとしていると、肩を掴まれる。
「ありがとう、ございます…!」
「…んっ、え?」
戸惑う私に関わらず、嬉々とした表情を見せる相手。
すっごい笑顔…。
嬉しかった、のかな。
ふよふよと辺りに浮いては空中で一回転。
重力を無視しまくった曲芸もどきを披露している。
ぽつりと復唱する相手に、そこにあった立て看板を指差して
「ほら、ローズクォーツってヴイーナスの石とか書いてあるし…さ?
そこからちょっと取ってみたんだけど…」
言い訳みたいにモゴモゴ言ってみたけど、私が指した看板を見もせずにつっ立っている。
…気に入らなかったのかな。
やっぱりヴィーナスって『愛の女神』だし。
女神から取るって駄目だったかなぁ…
う、よく分かんない。
もー、さっきまでは元気に振る舞ってたのに。
いきなり真顔止めてよね。
「どう…かな。
っていうか、嫌なら嫌ってハッキリ言って欲しいんだけど…」
私が歯切れ悪く言うと、相手は髪を揺らして首を横に振った。
揺らして、というか振り乱して。
そしてバッと顔を上げた。
頬が紅潮している。
色白な肌を隠す桃色の長髪、そこから真っ赤な頬と見開いた瞳が覗く。
綺麗な瞳はきらきらと強いピンクに光っていた。
こんな色してた、っけ。
ぽかんとしていると、肩を掴まれる。
「ありがとう、ございます…!」
「…んっ、え?」
戸惑う私に関わらず、嬉々とした表情を見せる相手。
すっごい笑顔…。
嬉しかった、のかな。
ふよふよと辺りに浮いては空中で一回転。
重力を無視しまくった曲芸もどきを披露している。