開運☆紅水晶

営業スマイルなんてここしばらく使ってないし、引きつってるのもきっと愛嬌。

「えっと!…あの、ちょっとお時間いいですか?インタビューで…」

言うと、女の人達は笑顔で快く頷いてくれた。

さっすが大人、って感じだよねー。

「ありがとうございます、えっとー…」

…ってあれ!?

何聞けばいいの!?

記憶を辿ってみるも、全然答えが出てこない。

そっか…私、インタビューしなきゃいけないってだけ考えてて。

訊くこと考えてなかったんだ!!

うわーこれはマズイよ。

とりあえず何でもいいから何か考えて……

ダメだ頭真っ白、言葉が何も出てこないよ。

やばーい…!!

汗だくだくで固まる私。

すると、精霊が耳打ちをした。

「ここにくるのは初めてですか?」

…はい?

何それ…って。

あ。

一瞬何を言ってるのかと思ったけど。

インタビューの質問だ!

そのままそれを繰り返すようにして女性達に訊くと

「そうでーす」

「私は2回目かな。前は彼氏と来て、今回は友達…あ、この人に紹介しようと思って来ました」

へぇ。

こーいう所ってカップルさんも来るんだ。

女の人のグループばっかりかと思ってた。
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