極上笑顔の上司
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「柳田さんっ!」
「あ、高梨ーーいえ。
綾菜さん。」
柳田さんは、
白髪交じりの頭を深々と下げる。
私もつられて、
深々と「こんにちわ」と頭を下げる。
私が綾菜でいいって言ったの覚えていて
律儀に言い直すあたり
すごいな。
「あっ。
あの、
先日はありがとうございました。」
「いえ。
私はただ運転しただけでございますから、
お礼でしたら、海人様にーーー。」
「はい。部長にもしっかり伝えました。
それで、
私が買うついでだったんですけど、
よかったらどうぞ?」
どっちがいいですか?
といいながら、
そこの販売機で買った、
ヨーグルトアロエジュースと
フルーティ紅茶と
アイスコーヒーを差し出した。
柳田さんは少し戸惑ったけど、
「せっかくですので。」
と言って、
フルーティ紅茶を取った。
「ふふ。
やった。」
嬉しくなった。