極上笑顔の上司
まぁ、ぶっちゃけ
二年前の失恋をまだ軽く引きずっているんだけど、
別れるときすっごい苦労した。
なんだか心が疲れた。
その彼は趣味も好みも合わないけど
まぁ、いいかなんて ノリで付き合った人だった。
ちょっとした苦い経験があるから、
今度恋愛するなら、
私から付き合いたいなと思う人がいい。
だから、軽い
アピールには
いつも拒否する。
「俺からか・・・・」
ふぅんと、海人部長は
考え込むように
腕を組んだ。
「いや、そのっ。
考えなくても・・・
すいません・・・っ」
そんな、たいそうな事をいったつもりじゃ・・・
軽く聞き流してくれれば・・・
あせって、
顔が紅くなる。
「あはは。
高梨さん。そんな焦らなくても・・・
高梨さんの話も一理あるなって。
確かに
俺は『求めた』ってことはないんだよなぁ。」