極上笑顔の上司
「海人部長に手ぇ出されてないですよね?」
「手って・・・」
苦笑。
香川君はくりっとした目をこちらに向けて
まっすぐ見つめる。
今日は朝から疲れた。
なんだか、もやもやするし。
結局、付き合ってないんだけど、
なんだろう
この罪悪感にも似た
申し訳なさっていうか・・・
いまいち
自分の感情が解らない。
「綾菜さん?」
「え?なにっ??」
ちょっと
黙り込んだから心配そうに香川君が
私の肩に触れた。