7年越しのラブストーリー
私たちが体育館に到着すると、フリースローの予選が始まっていた。
最後まで残った1人が、キャプテンである佐藤くんに挑戦する権利が与えられる。
現在、残っているのは7名。参加者は、36名もいたと後から聞いた。

ステージから、みんなのフリースローを見る。
残っているのは全員、バスケ経験者なのかな?みんな、投球フォームがきれいでブレない。
しかし…
「あっ、浅井さんが来たぞ!」
誰かが言ったのがきっかけに、動揺したのか焦ったのか、続けて5人が外した。

残りは2人―
どちらもミスターの入賞者。

元バスケ部キャプテンの3年·前野克幸先輩と、
次期生徒会長に決定している2年·高野悠斗くん。

2人の一騎打ちは、13投続いた。
14投目、外したのは…
前野先輩だった。



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