7年越しのラブストーリー
その日は職員会議があり、午前中で授業は終わり。給食もなしで家に帰った。

「ただいま」
いつも通りに玄関を開けると、
「おかえり、千夏」
と、迎えてくれたのは真尋くんだけ。

「あれっ、お兄ちゃんは?」と尋ねると、「学校に行った」とのこと。
急だったため、私が帰ってくるのに鍵を締めて家を出るわけにもいかず、かと言って、開けたまま行くわけにも行かないので、真尋くんが留守番をしていてくれたみたい。

「ありがとう」
話を聞いてそう言うと、
「いいから早く着替えて来い。お昼、食べに行くぞ」
と言われた。
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