星空の下で
おい、樹菜。
またクラス一緒じゃね?


隣で一回り背の高い男子がクラス分け表を見て唸る

彼の名は荻野秀誠。

幼稚園からの腐れ縁。

彼はかなりの卓球ヲタクである


はぁー
なんでー?
信じられない。
あーこれで今年も最悪の年になりそうー


ばーか


秀誠は私の頭を軽く小突いた

言っておくけど、私と秀誠は彼氏彼女として付き合ってるわけじゃない

小さいころからのただの付き合いだ

でも最近、秀誠との間に隙間を感じる。

何というか、小さいころには感じなかったこと。

それに秀誠は変わった。

秀誠と話していると、必ず誰かの視線を感じる

私の知ってる秀誠は、泣き虫で意気地なしで弱虫な小さい少年だった。

でも今は違う。

身長だって私より高くなったし、中学に入ってからというもの、秀誠の泣いている姿なんか見たことがない。

なにより、秀誠はとてもモテる。

女子の中ではずっと人気No.1なのだ。

そんな秀誠と私が一緒にいることに少し引け目すら感じてくる。
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