春河家は今日もドタバタです。
気持ち
「んで、話ってなんだべ?」
緑涼は、弦九朗の前にグラスに入った麦茶を置きながらそう尋ねる。
弦九朗は、神妙な顔をしながら静かに頭を下げ始めた。
「俺達がいながら、こんな事になって本当に・・・すいませんでした!」
頭を下げ、土下座をする彼の手に目をやった緑涼。その握り拳は彼の気持ちと連動するかのように震えている。
「本当にそうだべ・・・でもな・・・。」
緑涼は、怒りも感じながらも震える弦九朗の肩にそっと手を置き・・・
「おら達だけだったら、もっとひどい事態になってたかも知れねぇ・・・だからさ、顔、上げてくれ。」
弦九朗の震えた肩が小刻みに震え始める。
「すまねぇ・・・本当に・・・すまねぇ・・・」
畳に額をこすり付けるように謝り続ける弦九朗。緑涼は、肩を持って力ずくで顔を上げる。そして、弦九朗にこういった。
「今度こそ、頼んだべ、な。」
と・・・