【続】俺を嫌いになればいい。





「聞けよ!」

「…っ」





掴まれた肩が痛い。





「俺はずっと、紗絢のことが好きなんだよ…っ」





胸も、痛かった。



わたしは鈍いから、そんなこと、何も知らなかった。



飛鳥の事で精一杯で廣木君の気持ちになんて気付けなかった。



気付こうとしなかっただけなのかもしれない。



ただ無償の優しさをくれる廣木君に、甘えてただけなのかもしれない。





< 55 / 430 >

この作品をシェア

pagetop