氷結世界と月光姫《つきのひめ》
「そっか、名前言うの、わすれてたわね」
と、こちらは金髪美女さん。
「あたしは莉愛(りあ)。よろしくね、優奈?」
「はいっ。よろしくです」
リアさん、か。なるほどこちらも覚えておこう。
「……リア」
と、ヒロトさんがリアさんをちょいちょいっと手招きした。
そして、わたしから離れていく二人。
ん?どうかしたのかな…?
って、それよりも!
遠目に見る二人……めっちゃお似合いやん……。
遠くからでもひしひしと感じられる美少女&美少年オーラ。
キラキラと輝いて後光がさしているようにみえる…!
「彼女……なんの…………が…」
「……それが…………ワケあり…ない…」
二人の声が風にのって運ばれてくる。けど、ちいさくてきこえない。
顔を寄せあい、ヒソヒソと話をする二人。とにかく大人っぽくてやばい。
美形って特だ……!
わたしはいたたまれなくなって、お母さん似の丸顔をむいー、とひっぱった。
お母さんは、「きれい」というより「可愛い」のほうが似合う人だった。
ようするに、童顔というか。
そしてお母さん似のわたしも、子供っぽいとよく言われる……。
うぅ…。