マンガみたいな事が起きました。*続*
静まる空気。


「……せっかくだし、
カルタでもして遊ぼうじゃないか!」


「それいいわねっ」


お父様が無理矢理明るくしようと提案してくれた。

お母様も乗り気らしい。

渉はさっきから浮かない顔。


「舞ちゃん、いざ勝負!
負けたら何してもらおっかなぁー」


「あなた」


ニヤニヤ笑うお父様にお母様からの一喝。

すごい、お母様って何者なんだろう。


「渉の大事な姫様だったら、
俺の大事な大事な娘でもあるもーんね」


「はぁ……、渉何とかしてちょうだい」


こんな明るく優しいお父様とお母様から
育てられて、どうして輝さんはああなってしまったのだろうか。


「親父はお袋からご褒美もらえ」


「なんでなんでー?」


「なんでって……」


渉があたしの方を向いて

息を吐く。





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