マンガみたいな事が起きました。*続*
闘争
保健室のドアが荒々しく閉まり、
あたしは涙を流していることに気付く。
「舞、ごめんな」
ふわっと抱き締められフルフルと首を横に振るも涙は止まらない。
「水族館で見られたって言われたことをお前に言ったら、きっとまた泣くと思った。苦しんだり、不安になったり。
辛い目に合わせてばかりでごめん」
「ううん……」
渉も言われて考えなしに黙っていたわけじゃなかった。
「今も結局泣かせた。
俺、最低だな」
抱き締める力が弱い。
いつもみたいに強く抱き締めて。
「でも、わかってほしい。
俺が相川に言った言葉は全部本当だから。俺の気持ちに嘘はない」
渉の真剣な顔が涙で滲む視界でも
はっきりとわかった。
「あたしも、渉から離れないって約束するから」
お互い小指を絡め約束をした。