マンガみたいな事が起きました。*続*
「止めて!
渉さんを“渉”なんて……」
キッと睨む目はもはや男子が呼んでいる“ののかちゃん”ではない。
「あんたがいなかったら私に振り向いたかもしれないのに!
また私を………」
「ののかさん……」
「ののかさん?
やだ、止めてよ。あんた本当に嫌い!!
あんたなんてね、渉さんの遊び相手にもならないの……っ!
ねぇ、消えて……。
死んでよ……」
なんだかののかさんが哀れに見えてきた。
だって、もしあたしがののかさんの立場だったら………
「何?同情でもしてんの?」
こうやって悲痛な叫びをしていたかもしれない。