マンガみたいな事が起きました。*続*
「えーっと……、君と君は…夫婦?
あぁ、婚約者!」
現実ではそうないことに、
頭がついて行かないみたい。
ですよね、あたしも最初はそうだったもん。
なんかのマンガみたいな、
むしろハッピーバースデードッキリ!?
でもあり得ちゃうんです。
「ご両親の説得大変だったんじゃない?
こんな若い娘さんを嫁に出すなんて…」
「俺ら許嫁みたいなもんですから。
まぁ、俺の一目惚れに近かったんですけど」
渉の機嫌が少し、いや、とても悪いような……
だって、言い方が素っ気ないもん!!
「こーんな可愛い子をもらうなんていいなぁ。名前、何て言うの?」
「ま「名前聞いてどうするんですか?
ほら、食ったなら行くぞ」
自己紹介もせずにあたしは渉に腕を引かれ、小走りで店を出た。
あんな冷たくしなくても……。