マンガみたいな事が起きました。*続*
苦しくても離してくれないし、
離したくない。
ただ唇を合わせているだけなのに
こんなに酔ってしまう。
さすがに苦しい表情を読み取ったみたいで、一度離してくれた。
あたしは一生懸命に酸素を求める。
その様子を渉は微笑みながら
あたしの髪を掬って撫でていく。
「間接キスと今の、どっちが良かった?」
「………、」
恥ずかしくて答えられっこない。
それを分かって言ってくるんだから、
渉ってばずるい。
「ちゃんと答えてくれたら、
続き……してあげるから」
その発言に身体が疼いてしまう。
その目にも期待してしまう。