マンガみたいな事が起きました。*続*
「あんまり可愛いこと言うと、
ぶっ壊したくなるから止めろ…」
苦しそうな切なそうな
何かに耐えて渉はそう言った。
あたしはキュンと胸が跳ねる。
「渉っていつも余裕綽々じゃん…」
だからそんな発言はほぼ初耳。
「嘘だと思うなら、ほら…」
左手を取られ、
渉の心臓がある場所へ導かれた。
ドクン、ドクン……
加速する鼓動を感じ
あたしにもそれが伝わるような気がしてきた。
「余裕なんてないからな」
強い目だけど弱い目をした渉は
そのままあたしを覆い、
ゆっくりと優しくあたしに触れた。