マンガみたいな事が起きました。*続*

始まった劇練習


「鏡よ、鏡よ、鏡さん。
世界でいちばーん美しいのはだぁれ?」


「それはあなたです、王女様。
そのお顔、唇の柔らかさ、決めの細かい肌、全てにおいて完璧です」

鏡なくせにうごく裕貴くん。
まぁ、台本通りなんだけどね。

言った順番に触っていくのも
台本通りなんだけどね!


ただこの何とも言えないアンニュイな雰囲気がね……。


例えるなら官能小説のワンシーン?


ゴクッと喉が鳴ってしまうみたいな。


「鏡の世界に連れ込んできたいくらいです」


言葉はめちゃくちゃキザだけど、
コスチュームはアルミホイル人間だからね。


あ、アルミホイルで包まれてるわけじゃないよ?

シルバーのつなぎを着てるってこと。


「役になりきってますね~」


「なーに言ってんすか、王子様♡
東雲が相手なんていいなぁ~」


ひぇー見えないけど火花感じるよぉっ!!





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