マンガみたいな事が起きました。*続*

「まぁ、わかるけどな。
そうなってしまうのが男だから。
でも別に身体が目的じゃない。
そうだろ?
だったら、抱くより幸せなことすればいいんじゃないか?
きっと大雅のことだから『待つ』とか言ったんだろ?
だったら最後までその約束は守るべきだし、ちゃんと話をしろ。
バレンタインだからどうこうじゃない。
中村だって今頃、お前と同じ気持ちになってっかもよ?
仕掛けられたから乗るってのも悪くない。
でも、意志ある行動をしろよ?
最後は、思いやる気持ちと自分たちらしさが大事なんだから」


そう言って先生は教室から出て行った。


「意志ある行動ねぇ……」


「うん……」


冬の夜、真っ暗な空。


しょうがなく裕貴と帰った道。


俺は先生に言われた言葉を何度も復唱して帰宅した。


          大雅side 終



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