空の彼方




* * *



試合が終わって、学校に帰ってきた。




「坂田、お前以外は先にシュート練習。それから早瀬もここに残れ」



みんなは相馬先生の指示を聞くと、ボールを1つずつ持ってそれぞれゴールに行ってシュート練習を始めた。




相馬先生は足を組んで、少し怒った顔をしてわたしを見る。



「率直に聞く。早瀬は望月の膝のこと知ってたんじゃないか?」



「…………」



どう答えたらいいのか。



わたしが怒られることはどうなったっていい。



最悪、この部活を辞めることになったって。



わたしはそう判断されることをしてしまったのと変わらないから。



だけど、どんなに怒られても望月くんが悪いようにはしたくない。



それくらいしかきっと……わたしにできることは残ってないから。



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