Special to me
―『おい、何やっているんだ!早く!警察のコメント取るぞ!』―
―『は、はい!』―
彼女は先輩らしき男性の声に反応し、その場を離れた。
『その1週間後に、海外からの国賓が訪れることになって、その警備に駆り出された俺は、その最中に再び彼女を見掛けたんだ』
カメラの前でレポートをしている彼女。
思わず警備中なのに彼女に見とれてしまった純さん。
それに気付いた彼女は純さんの前を通過するとき、純さんの制服のポケットにあるものを入れた。
任務終了後、改めてポケットの中からそれを出した。
それは、彼女の名刺だった。
【株式会社日の丸テレビ 報道局 社会部 秋田美優紀】
ご丁寧にも、裏には携帯の番号が手書きで記されていた。
"新手の逆ナンパか?"と、純さんは思った。
ところが、携帯番号の下に小さく書かれていた。
"おまわりさん、私を、助けてください"と。
テレビ局の社員の立場ゆえ、公にできない事件に巻き込まれているのでは、と思い、半分仕事のつもりで後日彼女の携帯に電話を掛けてみた。
―『は、はい!』―
彼女は先輩らしき男性の声に反応し、その場を離れた。
『その1週間後に、海外からの国賓が訪れることになって、その警備に駆り出された俺は、その最中に再び彼女を見掛けたんだ』
カメラの前でレポートをしている彼女。
思わず警備中なのに彼女に見とれてしまった純さん。
それに気付いた彼女は純さんの前を通過するとき、純さんの制服のポケットにあるものを入れた。
任務終了後、改めてポケットの中からそれを出した。
それは、彼女の名刺だった。
【株式会社日の丸テレビ 報道局 社会部 秋田美優紀】
ご丁寧にも、裏には携帯の番号が手書きで記されていた。
"新手の逆ナンパか?"と、純さんは思った。
ところが、携帯番号の下に小さく書かれていた。
"おまわりさん、私を、助けてください"と。
テレビ局の社員の立場ゆえ、公にできない事件に巻き込まれているのでは、と思い、半分仕事のつもりで後日彼女の携帯に電話を掛けてみた。