Special to me
☆再び、心が繋がる時~side MAKO~
私は駅を出て、急いで家へと向かっていた。

その時、後ろから声がした、

『真子!』

振り向かなくても分かる、大好きな人の声。

私は、

「晃樹!」

と叫んでから、振り返った。

すると、晃樹は、私の大好きな笑顔で私を見つめてくれた。

その顔、今年初めて見た。

私はその久しぶりな表情に、涙が溢れてきた。

「晃樹!」

とそのまま抱きついた。

『ここは歩道だよ。あと、ほら』

横のコーヒーショップの中には、ジュン兄の姿が。

こちらを見て微笑んでいた。

『こんな姿、兄に見せても構わないのかな?』
「いいの、もう。それより晃樹に会えたことの方が大事なの」

『でも、寒いだろ?車に乗るか?』
「うん!」

そう言うと、私の手を引いて宗岡駅の敷地内に停めてあった車に向かい、私を乗せるとすぐに発進させた。

「随分急いでいるね」
『あの場にいたら、駅の連中に見られるだろ?』
「見られちゃまずいの?」

私は自分の立場が否定されたのかな、とちょっと悲しくなった。

『そうじゃなくて・・・』

信号が赤になって車が停止した。
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