Special to me
★彼女との出会い~side KOUKI~
深夜の駅事務室は、とても静かだ。
券売機の電源は切っているので機械音は一切しないし、電車は走っていない。
もちろんシャッターは閉まっているのでお客様にワンマンから声を掛けられることもない。
ある程度、彼女と距離があっても、小さい声で十分それが互いの耳に届く。
せっかく、彼女とふたりきりになれたチャンスだ。
俺の想いを伝えても、いいよね。
「僕があなたを初めてみたのは、今から8年半ほど前のことです」
『8年半ですか?』
「最初は、中央南駅で勤務していました」
そう。
俺がここ、宗岡駅に異動してきたのが、入社3年目・・・今から7年ほど前の春。
最初は、もっと都心に近い駅に勤務していた。
駅員だって、サラリーマン。
勤務する駅を異動することはザラだ。
『中央南駅?高校の時の最寄り駅でしたけど・・・』
「その高校入試の時のこと、覚えていますか?」
彼女はしばらく考えた。
券売機の電源は切っているので機械音は一切しないし、電車は走っていない。
もちろんシャッターは閉まっているのでお客様にワンマンから声を掛けられることもない。
ある程度、彼女と距離があっても、小さい声で十分それが互いの耳に届く。
せっかく、彼女とふたりきりになれたチャンスだ。
俺の想いを伝えても、いいよね。
「僕があなたを初めてみたのは、今から8年半ほど前のことです」
『8年半ですか?』
「最初は、中央南駅で勤務していました」
そう。
俺がここ、宗岡駅に異動してきたのが、入社3年目・・・今から7年ほど前の春。
最初は、もっと都心に近い駅に勤務していた。
駅員だって、サラリーマン。
勤務する駅を異動することはザラだ。
『中央南駅?高校の時の最寄り駅でしたけど・・・』
「その高校入試の時のこと、覚えていますか?」
彼女はしばらく考えた。