Special to me
お風呂から上がると、晃樹の料理が並んでいた。

今日は肉じゃがとカツカレーにサラダ。

「あ、試験に"勝つ"ためのメニューだぁ」
『そうだよ。今揚げたばっかりだから、冷めないうちに食べてね』

"いただきま~す"

「晃樹の料理を食べ続けると、多分私、太っちゃう」
『いいよ、別に』
「あ、私がいつまでも美しくいて欲しくないわけ~?」

普通はさ、年を取っても美しくいて欲しいと思うんじゃない?男の人って。

『それでも真子は真子でしょ?体型なんて関係ないね。それより、モリモリご飯食べてもらいたいし』
「そうやって私を甘やかすんだからぁ」

後片付けをしながら、そんな会話も楽しい。

私はそのまま泊まることにした。

明日、晃樹は会社の研修施設で受ける試験で、いつもより遠方なので朝が早い。

だから私は、見送ってあげたいと思った。

早く寝なきゃね。
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