Special to me
『まぁ、そこは2人で考えることだよ。さ、お昼ご飯食べよう。今朝、私が朝早くからやっている魚の専門店で握ってもらった寿司だよ』

『やったぁ』

寿司と聞いて、喜んだ真子。

些細なことでもいい。
近くで真子のこんな喜ぶ顔をいつも見ていたい。

自然と俺の顔も綻んだのだろう。

真子に、

『あ、晃樹もお寿司好きだよね?じゃ、これあげる』

と、中トロの握りを俺の前にある皿に乗せた。

そんな何気ない行動の真子も可愛くて。

早く2人だけの空間になりたいと思ってしまった俺。

だから、お寿司を食べた後、真子に、

"2人きりになりたい"と耳打ちしたら、

"今日、晃樹を見た時から私もそう思ってた"と言われて、

迷いなく、俺達は真子の家を出た。
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