Special to me
「真子の会社にも、編集者はラフだろうけど、スーツ姿の男性だっていっぱいいるだろ?」

『いっぱいいるし、見飽きているはずなのに、晃樹がスーツを着ていると・・・よりカッコ良くてドキドキしちゃう』

「どうして君は俺をそうやって自惚れさせるのが上手いんだ?」

再び赤信号で停車したところで、俺は真子にキスをした。

俺を見ていてくれていたから、唇を合わせやすかった。

でも・・・それだけじゃもう済まない。

今いる場所から一番近いところのホテルに入り、真子の俺に対して思う"カッコいい"よりも俺が真子に思う"可愛い"と思う気持ちの方が強いことを、真子に激しく教えた。

『晃樹ってさ、"お前"と"君"が一定しないよね』

激しく交わった後、真子が発した最初の一言。

『さやかさんに"お前"と呼んでいるのが、うらやましかった』
「妹だからね」
『同じくらいの扱いでいいのに』
「アハハハ。俺、真子とこうなっている時が一番、Sっ気があるかも」

真子を独り占めしたい気持ちが溢れる。

「真子の"特別な男"になりたいからね」
『もうとっくになってるよ』

そう言って真子から俺にキスをしてきた。

それは段々深くなり・・・

体を繋げずにはいられない。

社宅の話がなくたって、俺達は早めに一緒に住まないといけない性分なのかも。
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