Special to me
「ありがとうございます」
『そこには書いていないんだが、今回の受験者は41名。うち大卒の受験者は23名だったそうだ』
うちの会社には俺のような高卒の一般職と、将来の幹部候補として大卒の総合職がいる。
総合職と言えども、助役試験は避けて通れない。
入社4年目に、強制的に助役試験を受けさせられるらしい。
彼らの合格率は高いので、駅長はその人数を排除したのだろう。
『残りの18名が米原同様、一般職からの転換組なんだが、その中での合格者は10名』
「多かったですね、今回」
通常なら3割程度なのに。
『だが、手元の紙、もう一度見てみろ。君みたいな人は、10年振りらしい。人事部の担当者が褒めていたぞ』
俺は、もう一度、紙を見た。
項目ごとの詳細な結果が表記されている。
でも、10年振りって、何のことだろう。
すると曽我さんが、
『お前分かんないのかよ。ダメだった項目には"×"がついていて、たいていのヤツはそれが2つ3つあるんだよ。お前のは全部"○"。つまり満点だったってこと』
「満点、ですか?」
『推薦した俺も鼻高々。愛の力は素晴らしい~』
「曽我さん、からかわないでくださいよ」
『そこには書いていないんだが、今回の受験者は41名。うち大卒の受験者は23名だったそうだ』
うちの会社には俺のような高卒の一般職と、将来の幹部候補として大卒の総合職がいる。
総合職と言えども、助役試験は避けて通れない。
入社4年目に、強制的に助役試験を受けさせられるらしい。
彼らの合格率は高いので、駅長はその人数を排除したのだろう。
『残りの18名が米原同様、一般職からの転換組なんだが、その中での合格者は10名』
「多かったですね、今回」
通常なら3割程度なのに。
『だが、手元の紙、もう一度見てみろ。君みたいな人は、10年振りらしい。人事部の担当者が褒めていたぞ』
俺は、もう一度、紙を見た。
項目ごとの詳細な結果が表記されている。
でも、10年振りって、何のことだろう。
すると曽我さんが、
『お前分かんないのかよ。ダメだった項目には"×"がついていて、たいていのヤツはそれが2つ3つあるんだよ。お前のは全部"○"。つまり満点だったってこと』
「満点、ですか?」
『推薦した俺も鼻高々。愛の力は素晴らしい~』
「曽我さん、からかわないでくださいよ」