Special to me
晃樹がお風呂に入っている間に完成させないと。
でも、盛り付けが間に合わず、結局晃樹が手伝ってくれちゃった。

緊張の面持ちで、晃樹が食べる姿を見る私。

「どう?」
『うん、美味いよ。頑張ったね、真子』
「やったぁ」

やっと緊張が解けたら、お腹空いちゃった。

『それにしても、真子は良く食べるよね』

ごはんをおかわりするのに、ジャーの蓋を開けた瞬間、晃樹に言われた。

「ごめんなさい」

私は蓋を閉めた。

『いやいや、むしろ褒めているんだよ。食べている真子、俺好きだよ』

"それに・・・"と晃樹は続ける。

『食べて体力つけないと、愛の営みについて行けなくなっちゃうもんね』

と、イタズラっぽく笑った。

「もう!」

私は膨れっ面になる。
その膨れた私の頬を、晃樹は片手で頬を持って、ギュっと潰した。

「ブー!!」

"アハハハ"と笑って、

『真子はやっぱり可愛いよ。可愛いってしたいからこっちにおいで』

と、晃樹の膝の上に乗せられた。

『今日の料理は真子の努力だろ?すごく嬉しいよ。でも、頑張らなくていいんだぞ。自分のペースで、俺の奥さんやってくれ』

と、ギュっと抱きしめられた。
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