Special to me
「これって…」
『シフト表だよ』

左端に名前が書いてあり、上には日付と曜日。

そして細かいマス目には"1""2""非""休"とか、いろいろ書いてある。

『数字の部分は昨日話した一昼夜勤務する日。非は"明け"、休はそのまま休み』

「細かいですね。この"日"って言うのは何ですか?」

『それは日勤。通常の、9時から18時までの勤務で、月に2回くらいあるんだ。で、一昼夜勤務が月に10日ほどあって、あとは休み』

駅に泊まるのが月の3分の1くらいあるってことか。

大変だなぁ。

『今は、いわゆる"明け"ってやつだけど、友達や彼女に合わせたりすることを考えると、睡眠が足りないなんて言ってられない』

か、彼女?

そうだよね、米原に彼女がいてもおかしくないよね…

「今日は土曜日ですし、彼女と会う貴重な時間を私とここで過ごしちゃダメですよ」

私は心にもないことを言ってしまった。

『アハハハ、今は彼女なんていないよ。もう、2年はいないかな』

そう言うと"情けない話を聞いてもらえる?"と過去の話をしてくれた。
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