Special to me
お風呂の湯加減。
かなり熱い。

これでは湯船に入れない。

注意書きに"熱い場合は水を足してください"と書いてあったので、遠慮なく水を加えた。

でも、米原さんは熱いお風呂が好きなのかな。

でも私は裸だし。この格好で確認することができない。

いっそのこと一緒に入って湯加減を一緒に確認すれば良かったかな。
でも、私の体を見て幻滅するかも知れない。

お湯は相当暑くて丁度よい湯加減にするのに結構手こずってしまった。

髪を洗って、体をいつもより丁寧に洗って、少し逆上せた気分で露天風呂を出た。

引き戸を開けて、部屋に戻る。

『結構時間掛かったね』

「はい。湯加減がちょっと熱くて、水をたくさん入れてしまいました。米原さんが温く感じてしまったらごめんなさい」

『俺なら平気だよ。熱い風呂苦手だから』

そう言って私の頭に手を乗せると。

『ほら、濡れた髪、乾かしてきな。その間に俺が風呂に入るから』
「はい」

米原さんがお風呂に消えていった。
< 52 / 255 >

この作品をシェア

pagetop