Special to me
晃樹・・・と隣には女性。

『あ、あなたがお兄ちゃんの彼女?拝めた拝めた』

と、何故か私の前で手を合わせるこの方は・・・

『おい、挨拶は?』

『あ、ごめんなさい。私はお兄ちゃんの妹の米原さやかといいます。よろしくね』

と言って、私に握手を求めたので、私も手を差し出した。

「あの、私は、宇都宮真子といいます」
『ほら、お前の勢いで真子がビビっちゃっているだろ?おしとやかに行けよ』

『ごめんなさい。ねぇ、真子ちゃんは何歳』
「今年、24歳になります」
『可愛い!』

と頭を撫でられた。が・・・

『馴れ馴れしすぎ!』

と、兄に手を払われたさやかさん。

『兄のこと、どうぞよろしくお願いします』

と丁寧に頭を下げ、

"お兄ちゃんたちの邪魔しちゃいけないから"と、玄関だけに留まって帰って行ったさやかさん。

嵐の後のように静かになった晃樹の部屋。

『コーヒー、飲む?』
「私入れるよ。ずっと運転していて、疲れたでしょ?」
『分かった。お願いするよ』
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