ひとつ机のあいだ。
会いたかった
春休みが明けた。
ワクワクしながら家を出る。
ワクワクしている理由は
爽太君に会いたいから。
気まずくても好きなのに変わりはなくて
会えない春休みも早く終われ!!って思っていた。
学校について
ドキドキしながら靴箱で靴をはきかえていると、
爽太君がきた。
なにも言わずに二人とも靴をはきかえる。
気まずい空気が流れる。
彼はそのままそそくさと階段を上っていってしまった。
『...はぁ。』
告白する前までは友達だったのに。
私とさえのあいだに入ってわちゃわちゃわーきゃーやってたのに。
そんな考えが頭をよぎって
涙が出そうなくらいに悲しくなった。
そして告白しなきゃよかったと思ってしまった。
教室についたとき爽太君と目が合った。
『...』
嬉しいけど気まずい。
私の席は
爽太君の机をひとつ挟んで斜め後ろ。
爽太君は人気者だから爽太君の席には人が寄ってくる。
それで他の男子たちや女子たちとわちゃわちゃわーきゃーしている。
それが余計に悲しい。
私もそこに入りたい。
一緒にわちゃわちゃわーきゃーしたい。
一緒に笑いたい。
会いたいって思ったけど本当は
会ってわちゃわちゃわーきゃーしたい
会って笑顔でいたい
そうなりたいんだと気づいた。