ウェディングドレスと6月の雨
スカイサイクルで一汗かいた私たちはフラッペを買って涼んだ。穂積さんはグレープ、私はイチゴ味。
「次、何にしますか?」
「あれにしようか」
「え??」
私は驚いた。穂積さんが指をさした先にあったのは、電車の形をしたトロッコバス。園内の移動に使われる乗り物。
「穂積さん、疲れてます?」
「いや。アンタ、日焼けしたくないだろ。あれなら屋根も付いているし」
「ええ、まあ、そうですけど」
穂積さんの提案通りにそのトロッコバスに乗った。1両に2人掛けのシートが6列、それが3両連なって、先頭には汽車をかたどった車がそれを引いている。ゆっくりと進むそれ、風も頬に当たり気持ちいいけれど。
「どこで降ります?」
「1周しよう。何があるか、目視で確認出来るし」
腕時計を見れば、すでに14時。あまりゆっくりしていると閉園になってしまう。せっかく来たのにアトラクションに乗らなくていいのかな、と心配になる。営業トークのネタを仕入れに来たのにいいのかな、って。
仕方なくトロッコバスで1周して元の位置に戻る。同じ姿勢で狭い座席に座っていたから、腰が痛い。
「穂積さん、あれ、乗りたいです」
「あ……ああ」
私が指したのは大きな舟が鉄棒の大回転のようにグルングルンと大きく回っているアトラクション……魔法の絨毯だ。フライングカーペット。わたしが歩き出すと穂積さんもゆっくりと後を付いて来た。
「次、何にしますか?」
「あれにしようか」
「え??」
私は驚いた。穂積さんが指をさした先にあったのは、電車の形をしたトロッコバス。園内の移動に使われる乗り物。
「穂積さん、疲れてます?」
「いや。アンタ、日焼けしたくないだろ。あれなら屋根も付いているし」
「ええ、まあ、そうですけど」
穂積さんの提案通りにそのトロッコバスに乗った。1両に2人掛けのシートが6列、それが3両連なって、先頭には汽車をかたどった車がそれを引いている。ゆっくりと進むそれ、風も頬に当たり気持ちいいけれど。
「どこで降ります?」
「1周しよう。何があるか、目視で確認出来るし」
腕時計を見れば、すでに14時。あまりゆっくりしていると閉園になってしまう。せっかく来たのにアトラクションに乗らなくていいのかな、と心配になる。営業トークのネタを仕入れに来たのにいいのかな、って。
仕方なくトロッコバスで1周して元の位置に戻る。同じ姿勢で狭い座席に座っていたから、腰が痛い。
「穂積さん、あれ、乗りたいです」
「あ……ああ」
私が指したのは大きな舟が鉄棒の大回転のようにグルングルンと大きく回っているアトラクション……魔法の絨毯だ。フライングカーペット。わたしが歩き出すと穂積さんもゆっくりと後を付いて来た。