ウェディングドレスと6月の雨
翌朝。心地よい疲労感と少し打ちのめされた気持ちで出勤した。付き合うのは片想いよりしんどいものかもしれない。
「おはよう成瀬さん。はいコーヒー」
「ありがとうございます先輩」
「あら、お疲れ~?? 週末は遊んだのね。それともお盛ん?」
朝から下ネタな問い掛けに更にげんなりとした。
「先輩……そういう相手は」
「あ、そうそう。さっき営業部の知り合いから聞いたんだけど」
営業部。穂積さんのいるところ。耳がピクリとしてしまう。
「高田くん、営業部に異動が本決まりになりそうだって」
「高……」
それを聞いてげんなりした、というか、胸のあたりがソワソワした。穂積さんを目の敵にしている高田さんが営業部に異動になったら大変なことが起こるんじゃないか、って。先輩はそれを察してか瞳をキラキラと輝かせた。
「面白くなりそうよねえ。ね、成瀬さん」
「そうですね……」
先輩は出勤してきた別の社員を見つけて駆け寄る。そして同じ話をその人にもした。
「それがさぁ。高田くん、わざわざ穂積さんちに宣言しにいったらしいのよ。休みにのにね」
……え?
「おはよう成瀬さん。はいコーヒー」
「ありがとうございます先輩」
「あら、お疲れ~?? 週末は遊んだのね。それともお盛ん?」
朝から下ネタな問い掛けに更にげんなりとした。
「先輩……そういう相手は」
「あ、そうそう。さっき営業部の知り合いから聞いたんだけど」
営業部。穂積さんのいるところ。耳がピクリとしてしまう。
「高田くん、営業部に異動が本決まりになりそうだって」
「高……」
それを聞いてげんなりした、というか、胸のあたりがソワソワした。穂積さんを目の敵にしている高田さんが営業部に異動になったら大変なことが起こるんじゃないか、って。先輩はそれを察してか瞳をキラキラと輝かせた。
「面白くなりそうよねえ。ね、成瀬さん」
「そうですね……」
先輩は出勤してきた別の社員を見つけて駆け寄る。そして同じ話をその人にもした。
「それがさぁ。高田くん、わざわざ穂積さんちに宣言しにいったらしいのよ。休みにのにね」
……え?