ウェディングドレスと6月の雨
それから2人でお笑いライブのDVDを見た。2人でクッションを並べて身体を並べて。体育座りの穂積さん、正座する私。コーヒーを飲みながらお菓子をつまみながら、時折、穂積さんの触れるだけのキスを受け入れながら。甘いキス、苦いキス。お菓子を食べたあとは甘くて、コーヒーのあとは苦くて。それは私の気持ちも同じだった。穂積さんを独り占めしてる優越感、穂積さんをかつて独り占めしていた神辺さんへの嫉妬、つまりは劣等感。どうしてこんなにも穂積さんにかき回されるのか。
DVDを見終えてキッチンにいく。何故か夕飯はカレーを作ることになって、2人で野菜の皮をむく。ルーは市販されてる中でも辛めのもの。でも仕上げに牛乳を足すからまろやかになる、とかで。
「どうした?」
私は首を横に振る。何を嫉妬するんだろう。馬鹿だ、私。
「ちゃんと話せよ」
「だって……」
みっともない私。握っていたジャガイモと包丁をまな板の上に置いた。
「何だ?」
「神辺さん」
「神辺さん?」
DVDを見終えてキッチンにいく。何故か夕飯はカレーを作ることになって、2人で野菜の皮をむく。ルーは市販されてる中でも辛めのもの。でも仕上げに牛乳を足すからまろやかになる、とかで。
「どうした?」
私は首を横に振る。何を嫉妬するんだろう。馬鹿だ、私。
「ちゃんと話せよ」
「だって……」
みっともない私。握っていたジャガイモと包丁をまな板の上に置いた。
「何だ?」
「神辺さん」
「神辺さん?」