ウェディングドレスと6月の雨
雷は苦手。
「きゃ……え?」
雷鳴とは違う音質、音の大きさは一定で、しかも高めの……クラクション。横の道路を見る。停まっていたのは軽自動車、ドアに書かれたロゴからうちの社用車だとすぐに分かった。スーツの男性が運転席から身を乗り出して助手席のドアを開けた。
「穂……」
穂積さん?
「……」
彼は無言で私を睨むように見て、顎でしゃくった。
「きゃ……え?」
雷鳴とは違う音質、音の大きさは一定で、しかも高めの……クラクション。横の道路を見る。停まっていたのは軽自動車、ドアに書かれたロゴからうちの社用車だとすぐに分かった。スーツの男性が運転席から身を乗り出して助手席のドアを開けた。
「穂……」
穂積さん?
「……」
彼は無言で私を睨むように見て、顎でしゃくった。