バス停
彼は更に続けた。
「僕は人見知りだし、人と話すのも苦手だしこの講師の仕事だって先輩に頼まれたから引き受けたのであって。あっいゃ、別に嫌々やっている訳ではないんですけれど。つまりその、僕はあなたの事は何も知らないけれど、これだけは言えるのは、心を閉ざさずあなたのありのままでいれば、きっとその姿を見ていてあなたという人に興味を持ってくれる人がいると思うんです。あなたと話したいと思っている人はいますよ。僕はだからとにかく無理にでも笑う様にしています。だって見た目がこれでしょ?人からは割と怖がられるんです。だから警戒心を持たれない様に。あなたも笑顔でいる事を心がければ大丈夫。すみませんこんな事しか言えなくて」
別に構わなかった。そんな事言われなくても最初から分かっているから。 ただ私の為に人がこれほど必死に向き合ってくれた事が嬉しかった。
気付けば窓の外が少し静かになっており、ふたりきりの空間にはチラホラ学生が増え始めていた。とてもこれ以上会話は続けられそうもなかった。
「ありがとう帰ります」 不器用な私はそれ以上言葉を見つけられず、ぶっきらぼうにそう言い残しその場を去る事にした。
「僕は人見知りだし、人と話すのも苦手だしこの講師の仕事だって先輩に頼まれたから引き受けたのであって。あっいゃ、別に嫌々やっている訳ではないんですけれど。つまりその、僕はあなたの事は何も知らないけれど、これだけは言えるのは、心を閉ざさずあなたのありのままでいれば、きっとその姿を見ていてあなたという人に興味を持ってくれる人がいると思うんです。あなたと話したいと思っている人はいますよ。僕はだからとにかく無理にでも笑う様にしています。だって見た目がこれでしょ?人からは割と怖がられるんです。だから警戒心を持たれない様に。あなたも笑顔でいる事を心がければ大丈夫。すみませんこんな事しか言えなくて」
別に構わなかった。そんな事言われなくても最初から分かっているから。 ただ私の為に人がこれほど必死に向き合ってくれた事が嬉しかった。
気付けば窓の外が少し静かになっており、ふたりきりの空間にはチラホラ学生が増え始めていた。とてもこれ以上会話は続けられそうもなかった。
「ありがとう帰ります」 不器用な私はそれ以上言葉を見つけられず、ぶっきらぼうにそう言い残しその場を去る事にした。