W王子【完結】








―……中学3年の夏






「はぁ…」




麻宮優雨は一人、屋上で
空を眺めていた。




「優雨そんなとこにいたぁ」



「なんだよ遥」

「べっつにぃ♪」


そう言って遥は、優雨の隣に座った。


遥は、優雨の異変に気付いていた。






「何かあったのぉ?」



「は?べ、別に…」

「絶対何かあるでしょお」



そう言って、優雨の顔を覗き込んだ。







「俺さ……」

そしてまたため息。



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