W王子【完結】









私は手を伸ばしてそのケータイを取ろうとした、が、

その腕を引っ張られて、私はその人の胸の中に、すっぽりと入った。




「ちょ…っ、離してっっ」

「やーだね♪ねぇ、俺について来なよ」

「はぁ!?」

「良いことしてあげるから♪」



!!!!!!



「キモいって!離して離して!!」


私がいくら暴れても、男の子相手じゃ敵わなかった。



「じゃあ行こうね♪」

「誰か助けてぇぇえ!!」



バコンッ


ドスッ



鋭い音とともに、
男の子が廊下に倒れた。


「……ってぇ」

「てんめぇ!津高に何してやがる!!」


………優雨くん?



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