W王子【完結】
――お客様、もうすぐ花火大会を開催します――
広場中にアナウンスが響く。
……花火。
こんな気持ちで花火を見るなんて……
寂しいよ………
「あ―!!
………どうしよ」
樹莉が少し、
困っていた。
「樹莉どうしたの―?」
「別荘にケータイ忘れてきたみたいっ」
「大丈夫―?一人じゃ危ないから、僕がついてってあげるよお!!」
「ありがと遥!
てなワケで、姫乃達待ってて!!」
「え…ちょっ」
言い終わる前に、樹莉達は全力疾走していった。
気づくの遅いよお……