(完)ずっと君といれるなら 〜 別れ 〜
「葉月っ!」

大きな欠伸をしていると、後ろから声をかけられた。

朝っぱらから元気だなあと思いながらゆっくり振り向くと、そこには舞友がいた。

そして、舞友は地味に呆れ顔だった。

「眠たそうね。葉月。」

「あーい。眠たいでーす。」

「サッカー部も県大会出場なんでしょ?」

「そうだよん。そのせいでこれから眠い日が続くけどね!」

「あははー。」

舞友が所属しているバレー部も、サッカー部と共にうちの学校が誇る強豪チーム。

毎年、全国までいっていい順位を納めている。

「バレー部も大変だねぇ。」


「んー。でも、私はやりたくてしてるからいいかな…。」


「なんていい子なんだ!舞友ちゃん!」


横からそう叫んで抱きつこうとすると、無理やりひっぱがされた。


「暑苦しい。」


なーんかさー。

私の周りって毒舌ちゃんが多いよね。

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