(完)ずっと君といれるなら 〜 別れ 〜
その中によく知った顔がでてきた。



「葉月じゃねぇか。何でここにいんだよ。お前まさかサッカー部に入るなんてこと…!」



「ないわよ!!」



「だよなぁ〜。お前が入ってもなんの役にも立たないしな!」



悪かったわね。
しょうがないじゃないか。
運動音痴は生まれつきだっての。



そう心の中で呟いていると嫌な視線に気がついた。



その視線の方向を見ると、それは部員たちだった。



ニヤニヤとしながらこっちを見ている。



「何ですか」



低い声で睨みつけながら喋る。



「威勢いーな。海斗の女。」



「海斗、さすが俺の弟分だぜ。いい女ゲットしやがってー!」



「「はぁ〜⁉︎」」



私と海斗の声がそろった。



なんだって⁉︎
私が海斗のおんなぁ⁉︎
何よりも失礼な言葉なんですけど⁉︎


両手をぐっと握りしめていると更に怒りを募らせる言葉が飛んだ。



「先輩!そんなことありませんよ!こんな口悪い女。俺には似合わないってゆうか…」



「またまたー。照れちゃって!いつも夫婦喧嘩してんだろ。聞いてんだよ!」



「結構かわいーじゃん。頭いいらしいしな〜、最高じゃねーか。」



下の言葉言った方。
貴方は許す!
でも。



「だーれーがあんたに似合わないだってぇー?万年二位の負け犬がねぇ。ははは」


黒い笑みを浮かべ腕を組む私にその場の皆さんの呼吸が止んだ。


「先輩たちがそんなにお望みならマネージャーになろうかなあ
うふふ、海斗くんのそばで暖かくサポートしてあげますよお?」


にっこりと海斗に向かって微笑みかけると、瞬間、彼の顔は青く染まった。








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