(完)ずっと君といれるなら 〜 別れ 〜
「葉月ちゃん?」

「あ…。」

ドアを開けた人物は蓮先輩だった。
座り込んでいる私を不思議そうに見ている。

「あれっ?泣いてる⁉︎何があったんだよ⁉︎」

県大会前なのにこんなことで泣いて…。
寝不足なんかで体壊して…。
そんな自分がアホらしくなって。
そして、そんな私なんかを心配してくれる蓮先輩の優しさが嬉しくて。

もっと涙が込み上げてきてしまった。



ああ。
もうどうしようもなんないよ。

「どっどうしたんだよ⁉︎えっ?なっ…。」

動揺した蓮先輩は一瞬だった。
すぐに何かに気づいたような顔をして言った。

「このままじゃ、練習出られないだろ?保健室にでも行こっ?」

たしかにその通りだ。
今更泣き止んでも、赤く腫れたこの目はどうしようもない。

それにとりあえず横になりたい。

私は手を引かれるまま蓮先輩に着いて行った。


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