(完)ずっと君といれるなら 〜 別れ 〜
「お姉ちゃんさあー、用があるなら私の部屋にくればいいじゃん。なんで呼び出されなきゃいけないのよ…。」

「姉の特権よ。」

きだるそうに、頭の後ろをかきながら、満月が私の部屋に入ってベッドに寝っ転がった。

こいつよくこれで太らないよね…。

「今日、夏祭りに行くの。服装どんなやつがいいかな?」

「戌井堂祭りー?誰と行くのーぉ?」

「えーと、んー、とそのー、あの…。」

「海斗君ね!」

私が言いにくそうに顔を歪めていると、勘が鋭すぎる満月はさっきと別人のようにベッドの上に立ち上がった。

「まー、そんな感じ…。」

「なあんだ♪そういうことは早く言ってよっ!」

「どんなのがいいかなあ…。」

「そーね…。海斗君はカジュアル系が好きなんでしょ?でも、やっぱ、アピるなら乙女系の小物とかもいれて行かないとね!」

「はあ…。」

そう言うと、満月は自分の部屋からどっさりとたくさんの服を持ってきて並べ始めた。

「私の服は…?」

「お姉ちゃんの服じゃ駄目だよ!こういうときはいつもと違う感じで行ったほうがいいんだから!」

やっぱ、この方法、間違ってたかなー…。
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