(完)ずっと君といれるなら 〜 別れ 〜
「どうしよう…。」

はーい。
森山葉月、只今絶賛迷子中でーす。
職員室から帰る途中ちょっと探検してみようっ!と思ったのが間違いだった。


実は私、極度の方向音痴なのだ。

「ってか、まじここどこぉー⁉︎」


私は1人になって混乱するとよく独り言で上がってしまう癖があり、つい大声で叫んでしまった。


「んっ?葉月?」

「こっこの声は!」

神の御救いと、拝みながら振り向くとちょっと引いたような顔の友達、藤山舞友(フジヤママユ)が立っていた。

「舞友ーっ!よかった!一生この恩は忘れないよ!」

「あー。迷子になったんだ。」

「てへ!」

「てへ!じゃないし…。もう。」

「舞友大好きー!」

呆れ返ったような顔の舞友に私は抱きついた。
< 20 / 274 >

この作品をシェア

pagetop