(完)ずっと君といれるなら 〜 別れ 〜
ゆっくりと歩きながら、手紙を開いた。

〔 葉月へ。

海斗君と舞友のこと、聞いたでしょ…?
葉月が、それを聞いてトイレに行ってたってわかってたけど、話しかけられなかった。
本当ごめん。

実はね。
海斗君と舞友は両想いだって噂がたってたの。
葉月は知らなかったかもしれないけど。

でも、私言えなかった。

葉月を悩ませたくなかった。

私、夏祭りの日、あんな奴と口聞くなって言ってたけど…

今考えたら間違いだったのかもしれない。

私は、
やらなかった後悔と、やりきってからの悔しさなら。

ずっと後悔するくらいなら、やりきってからの悔しさの方がいいと思う。

あくまで、私の考えだからね?

葉月が話したくないなら話さなくていい。

自分の人生なんだから自分で決めないと。

だけど、ちゃんと自分で納得できる道を選んでね?

それから、こんなこと言わない方がいいと思ってるけど、やっぱ、書くね。

舞友のこと、前から快く思ってない女子がいたの。(荒木さんたち。)
それで、舞友が海斗君と付き合って、怒りがピークに達したのかもしんないけど…

最近、舞友への嫌がらせが度を超えてるらしいの。

もういじめって言っていいほどに。

それだけ。

電話絶対しろよ?

この手紙で、葉月を不快にさせるような部分があったらごめん。

美玲より〕
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