(完)ずっと君といれるなら 〜 別れ 〜
「お前らの方がよっぽど、ブスだよ?」

あ、つい口が先に出てしまった。

私は、荒木さんの出しかけた手を凄い力で掴み、鋭くにらんだ。

「森山さん…?」

あら。
私は森山さんなの。

「あたしのダチになにしてんだよ。この性格ブス共が。」

「なっ⁉︎」

「なんで、森山さん、こいつなんかの味方してんのよ?森山さんと海斗君が話してないのってこいつのせいでしょ⁉︎」

「鋭いねえ?その通り。私は今、こいつが大っ嫌い。」

そう言って、私は舞友を見た。

舞友は驚いた目で私を見ている。

「それならっ…」

「黙れ…。」

低く、そう言ってギリギリと荒木さんの手にかける力を強めた。

荒木さんは私を睨みつける。

「こいつも嫌いだけどねえ…集団で寄ってたかって、1人をいじめるてめえらよりはずっとマシなんだよっ‼︎」

そう叫んで、荒木さんの手を大きく振りかざして、はなした。

「意味わかんないっ‼︎」

「そりゃあわかんねえだろうなあ…。誰かの愚痴に繋がりを求めてる腐った友情だけで生きてんだからなあ?」

「はあ…?」

「とにかく…今度、舞友に何かしたら、今度はこれだけじゃすまねえから。
全員、口が聞けなくしてやるよ?」

鋭い眼光を向け、そう言うと、荒木さんたちは怯えたような顔をして去って行った。


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