(完)ずっと君といれるなら 〜 別れ 〜
ただ走った。

手の甲で涙を拭って。

髪の毛がボサボサになっても気にしない。

もう、振り返らないんだ。

絶対に思い返さない。

「ハアッハアッ…。」

グラウンドまでついた。
荒い口調を必死に直して目の前のサッカー部を見つめた。

「ハアッ…ハアッハアッ…。」

止めたはずなのに涙がとめどめなく溢れてくる。

何が悲しいのか。
何が苦しいのか。
何が悔しいのか。

わからない。

ただ泣いていた。

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