(完)ずっと君といれるなら 〜 別れ 〜
「…… ここまで来たんだ!そのことを誇りに思って後半に望め。
諦めたらそこで終わりだ。
ただ、自分の限界までやり切るんだ。」

監督の話が終わり、選手たちは振り絞ったような弱い返事をしてそれぞれ、水筒の場所へと疲れきった顔をして向かって行った。

はっきり言って、みんなの疲労は限界にきているとおもう。

私だって、こんな激しすぎる試合は初めて見た。

ていうか、樹兎中の選手たちはあんなに走り回ったのに涼しい顔をしているのだ。

ありえない。

あれが全国の力なのか。

「海斗…。」

そばで座り込んだ海斗に思わず声をかけた。


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