(完)ずっと君といれるなら 〜 別れ 〜
「はぁ…。海斗が哀れでならないわ…。あんたがもっといい奴だったら、この天才少女葉月様を彼女にできたのにね…。」


そう言って、頬に手を添え、哀れそうな表情をしてやる。


「はあ?お前を彼女にするなんてこっちから願い下げだっつの。」


「なんですって?私言っとくけどモテるんだからね!」


「世の中には物好きな奴もいるもんだなー。ていうか、間違いなくお前より俺の方がモテる!」


「いやー。そっちのほうが、物好きだと思うなー。何たって2位だしねぇ!」


「何だと…?勉強だけの女なんてモテやしねえんだよ。お前と違って完璧な俺の方が絶対モテる。」


「うわ、出たナルシスト〜!」


「お前に言われたくねえな。」


「何だってえぇ?」


互いに睨み合い、どっちから手を出してくるか目で読んでいる。


静かな部屋で睨み合いだけが続く。


「ストーップ!」


慌てたような声が聞こえ、思わず振り返るとそこにはサッカー部の練習着を着たイケメンが呆れ顔で立っていた。

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